ノックの回数は面接の合否に関係するのか

Story.3

関係ありません

結論を書きますが、関係ありません
(少なくとも私が採用する時、私の知り合いの人事数10名で「関係する」「影響する」と答えた人はひとりもいません)

まず最初に…令和の時代になっても、「ノックの回数は3回、2回はトイレノック」だとか「お辞儀は45度」とかを数万円で教えるマナー講師や、それを真に受けて教えるキャリア支援者がいますのでお気を付けください。

  • トイレノックにならないようにノックの回数は3回
  • 鞄は靴を同じ扱いなので椅子の上に置かない
  • スーツのポケットのフタのようなもの(フラップ)は、外出時の雨や砂埃などが入らないようにするためのもので、屋内では入れる
こんなこと面接官は気にしません…と言うか鞄の扱いとかフラップの扱いなど知らない面接官が殆どです。

こういう由来がある、基本マナーとしてはこうだということは知っていても損はありません。
その点ではこういうことを言うマナー講師の「知識」はあってもいいですが、それが就活に必要かは全く別問題です。

ノックの回数は事前に決めておく

しかし、面接時に「ノックの回数が2回か3回で悩む」ことには面接を左右する別の意味があります。

それは、ノックの回数が「2回なのか、3回なのか」を明確にしておかないと、面接の最中に「ノックの回数もしかして2回だった?これってやばくない?」と頭をよぎり集中できない可能性があるからです。

ですので、「ノックの回数は○回」と自分で決めて自信を持ってノックしてください。

ノックの回数が問題になるのは、回数ではなく、面接中に集中できなくなるからです。

髪は黒くした方がいいのか

髪色や髪型、メイクなどは業界によって判断基準がまちまちではあるのですが、そもそも悩む意味がないことです。

初めての就活では分からないことだらけで人に頼りたくなる気持ちもわかりますが、人に頼ってばかりでは人によって「黒の方がいい」「気にするな」など違うことを言われ、結局どうすればいいかわからなくなる就活生が大勢います。

髪の色が「黒にした方がいいのかどうか」と聞くということは、少なくとも自分で「黒の方がいいのでは」と思っているということ。
であれば、黒にしない「理由」を探す必要はない。

同じようにWeb面接時に「下半身もスーツにした方がいいですか?」と聞くのであれば、スラックスを履かない「理由」を探す必要はない。

こういった些細なことが「自信を持って面接に挑めるか」に関わってきます。

集団面接中に、周りの就活生全員の髪が黒だった時に、用意したパフォーマンスが発揮できますか?
Web面接中に、「立ってみてもらえますか?」と聞かれて、その後何を話したか覚えていないなんて事態を招きたいですか?

自分で疑問に思えたことは、「聞かなくても実行」しましょう。

もちろん、初めての経験だからこそ、そもそも疑問に思えないことは沢山あります。
そこは私たちキャリア支援者がなるべく伝えていきます。

また、業界や会社個別の事案で本当に選択肢が分からないときもあります。
そんな時も遠慮なく聞いてください。

社会人に求められる聞き方

入社したらあなたも「お金を稼ぐ側」です。「サービスを提供する側」です。
大学は「あなたがお金を払っているお客様」だから、答えを教えてくれますが、これからは「他人に答えをもらうのではなく、自分で答えを出す」必要があります。

「何でも聞いてください」と書きましたが、社会人に求められるのは「わからないから(答えを)教えてください」ではなく 「こう考えたけどどうでしょうか?」という聞き方です。

つまり、人に「答え」を求めようとしないで、自分で出した答えの「答え合わせ」を求めてください。

この聞き方の癖をつけると、「自分で考える癖」「自分で調べる癖」が身に付くので、社会生活だけでなく、日常生活でも思考と言葉のレベルがあがるのでお勧めです。

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